Sago【ギター工房が作るトーンウッドパター】

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2025/12/01 00:00

最新研究に学ぶゴルフスイング

効率と安全を両立させる6つのポイント

2022年に発表された論文「Golf Swing Biomechanics: A Systematic Review and Methodological Recommendations for Kinematics」(Bourgain et al.)は、ゴルフスイングの生体力学に関する過去20年間の研究を徹底的にレビューしたものです。
この論文は世界中で150回以上引用されており、スイング動作の理解における重要な指針として評価されています。

特に、スイング中の身体の動きや負担のかかる箇所を科学的に分析し、効率的かつ安全なスイングのあり方を提言している点が特徴です。
今回はこの論文の知見をもとに、実際のプレーに活かせる6つの重要ポイントをわかりやすく紹介します。



1. Xファクターを意識した「ねじり」の活用

Xファクターとは、バックスイングでの「肩と骨盤の回転角度の差」を指します。
腰を止めたまま肩をさらに深く回すことで、ねじれ=エネルギー源を作り出します。

・トッププロの多くがこの動きを取り入れている
・ただし、過度なねじりは腰や背中に負担をかける
・柔軟性や筋力に応じた「安全な範囲」で行うことが大切

柔軟性に不安がある場合は、ストレッチや体幹トレーニングを通じて徐々に可動域を広げましょう。


2. スイングを4つのフェーズで考える

スイングは次の4フェーズで構成されています。

・アドレス(構え)
・バックスイング(クラブを引く動作)
・ダウンスイング(クラブを下ろす動作)
・フォロースルー(打った後の動き)

各フェーズの役割を理解することで、スイング全体の完成度が高まります。

・バックスイング:重心移動と肩の回転を意識
・ダウンスイング:下半身から動く「切り返しの順序」を意識
・フォロースルー:バランスよくフィニッシュ姿勢を保つ

📸 スイング動画を撮影し、各フェーズをチェックすることで課題を明確化できます。



3. クランチファクターと体幹の使い方

クランチファクターとは、「側屈(横への傾き)」と「回旋(ひねり)」を組み合わせた要素です。
スイング中の腰椎への負担の大きさを示す指標として注目されています。

・プロは高速スイングで一時的に高いクランチファクターを生み出す
・アマチュアは無理に真似すると腰を痛める危険あり
・腹筋と背筋のバランスを整えた体幹強化が重要

💡 おすすめ体幹トレーニング
・プランク
・ヒップリフト
・サイドプランク

これらを継続的に行うことで、強いひねりにも耐えられる安定した体を作れます。



4. スイングプレーンを3次元で捉える

「スイングプレーン」とは、クラブヘッドが描く軌道のこと。
従来は2Dで語られがちでしたが、実際は立体的な3Dの動きです。

・インサイド・アウトやアウトサイド・インの違いは立体的視点で見るべき
・ミスショットの多くは「軌道のゆがみ」が原因
・3方向(横・正面・背面)から動画を撮ると自分の癖が見える

スイング軌道の安定は、飛距離よりも方向性と再現性に直結します。
安定したスイングプレーンの感覚を掴むことが、上達への近道です。



5. 動作スピードと練習の質

ゴルフスイングは一瞬の動作。実際のスピードでの再現性が求められます。

・ゆっくりした練習だけでは実戦で崩れやすい
・「実際のスイング速度」に近い練習を繰り返すことが重要
・クラブヘッドスピードやテンポを数値化して確認するのも有効

目的は「速く振る」ことではなく、速くても崩れないフォームを作ることです。



6. 自分に合ったフォームの追求

論文では、性差・利き手・体型・筋力などの個人差によって理想のスイングが変わると指摘されています。

・「正解のスイング」は人それぞれ
・自分の体型・筋力・可動域を理解し、それに合った動作を選ぶ
・無理に他人のフォームを真似るより、自分に最適化する方が効率的

近年では、AI解析や3Dスキャンを活用したパーソナルレッスンも増えています。
自分に合ったスイングを追求することで、パフォーマンスも怪我防止も両立できます。



まとめ

ゴルフスイングは、単なる身体の動きではなく科学と感覚の融合によって完成されます。
今回紹介した6つのポイントは、どれも「効率的で安全なスイング」を目指すためのヒントです。

Bourgainらの研究は、感覚的だったスイング理論に科学的根拠を与え、練習の質を向上させてくれます。
日々の練習に少しずつ取り入れることで、確実にスイングは進化するでしょう。



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